【最初に三行】
1.空気が乾燥してきています。乾いた空気は粘膜を乾燥させ、風邪の原因になります。
2.一日の内での最高気温/最低気温の差(日較差)が激しくなりそうです。これも風邪の原因になります。
3.加湿と保温をご励行下さい。寝室の加湿が特に効果的です。
【ここから本文】
台風22号が去りました。台風接近の当日は、所属するくまがや市商工会青年部で、地区のお祭りの盛り上げのお手伝い……だったのですが、一日降り続いた雨でお客様も例年比でとても少なく、結果当部の売り上げも残念な感じに。
さて、台風が過ぎ、翌日の強風も過ぎ、秋の転機が訪れました。都内の方は雲が多かったようですが、熊谷の辺りではよく晴れ、多少風はあったものの気温もほどほどに上がって(ほぼ平年並み)、湿度も低く過ごしやすい一日になってくれましたね。ですが、湿度が低いということは、のどや鼻の粘膜を乾かしやすいということでもあります。
のどや鼻の粘膜は、外界から入ってくるゴミや病原体などの「外的」にとっては体内への関門です。この水際で外敵を叩くことができないと、我々は簡単に風邪を引いてしまいます。風邪を引くときはのどや鼻からが多いのは、病原体がそこで増えてしまうからです(言い換えれば、病原体が制御できないほどに増えてしまった状態が「風邪」なのですね)。そして、粘膜が乾くと、血液や体液に乗って駆けつけてくる免疫細胞が十分に活動できずに、外敵が増えてしまうのです。
「粘膜が乾燥するから風邪を引く」のであれば「粘膜を乾燥させなければ風邪を引きにくい」というのもお分かり頂けると思います。一番手っ取り早く効果が高いのは加湿です。是非、加湿器をご利用下さい。これからGW明け位まで、雨や雪の日でない限り、加湿をしてし過ぎることはなかなかありません。その他にも、「こまめに水分を取る、飴やガムを口にするなどして、のどや鼻の粘膜を潤す」、接客等で問題がなければ、「マスクをして、乾いた外気が直接のどや鼻に当たらないようにする」ことも効果的です。
また、夜中も晴れて放射冷却が起こりそうで、夜明け前の気温がかなり低くなる予想になっています。一日の内の最高気温/最低気温の差(日較差といいます)が大きくなると、体温調節が追いつかず、体から必要以上に熱が逃げ出してしまいます。熱が足りなくなると、それ以上熱を奪われないよう、人間の身体は血行を絞ります。血行が悪化することで、血液や体液に乗って駆けつけてくる免疫細胞が活動しにくくなり、やはり風邪を引きやすくなります。
冷えに対抗するのは暖かさです。お休みの際は暖かい服装と寝具を心がけて下さい。腹巻きをしたり、暖かい下着を着けたり、首にタオルを巻いたりするのも効果的です。また、寝室は長時間滞在する場所なので、湿度が低ければ、それだけ長い時間乾燥に晒され風邪のリスクが上がります。逆に言うと、寝室の湿度を高く保つことが出来れば、風邪を引きにくい環境を簡単に手に入れることが出来るのです。こと、寝室はリビングなどに比べれば比較的狭く、また扉などで遮られるため湿度を保ちやすく、加湿の効果も上がりやすいので、おすすめです。
季節の変わり目は、体温調整担当の自律神経がミスを起こしやすく、風邪を引きやすくなります。環境面を整えて、自律神経を助けてあげて下さい。